性病は初期症状が無症状のものもあり、気づかずに放置しておくのは非常に危険です。国内で感染者の多いクラミジアや淋病など、また、その治療方法についてもおさらいしていきます。性病感染にはくれぐれも注意しましょう。
性病の放置は危険!すぐに治療をしよう!

性病は性的な接触を行うことで感染する病気のことですが、性的な接触がなくても感染する可能性があります。
その多くは潜伏期間があり症状が現れにくいものもあり、また多くは日和見であるため感染していても、そのまま放置してしまうケースも多くあります。

しかし、治療せずに放置するのは大変危険です。場合によっては死亡してしまう病気もありますし、何よりも性病そのものを周囲に広げてしまうことにもなります。
このため疑われる症状を感じた場合には感染しているかを検査し適切に治療することが大切です。
また性病の種類や治療方法を知ることによって、感染を予防することができます。特に感染するメカニズムを知ることは予防する上では重要です。

性病の種類を詳しく解説

性病の種類として分類されるものとしてはウイルス、細菌、真菌(カビ)、寄生虫の4種類です。
このうちウイルスを除けばその多くは比較的表面に近い場所で棲息し増殖します。
ウイルス、細菌、真菌などは人間が本来もつ免疫力によって排除されようとしますが、免疫力を上回る速度で増殖すると免疫力で排除することは困難になり、そのまま増殖を許す結果になります。
一定の量を超すことでさまざまな症状が現れることになります。

人間には免疫力の働きがあるためウイルス、細菌、真菌、寄生虫などの多くは感染しても体内への侵入を阻止しようとする働きがあります。
性病そのものはインフルエンザなど飛沫感染や空気感染をする能力のある感染症と比べると限られた条件でしか感染しませんから感染率そのものはそれほど高いものではありません。
しかし継続的に感染者との接触をし続けることで感染してしまう可能性が高く特に限られた条件下においては高い感染率となります。
現代では有効な薬の登場により治療によって完治または症状を現れなくすることができるようになっていますが、ウイルスなどは完全に排除することが難しいものになります。

症状が出る場所とリスクの高いセックス

感染および症状が出る場所としてはペニス(陰茎)やヴァギナ(膣)の性器周辺のほか肛門、口、咽頭(のど)の4箇所が中心です。
特徴としては高温多湿になりやすいところであり増殖しやすい環境が整っているため、この4箇所に症状が現れやすくなります。
基本的に感染するためには体液や粘膜が互いに接触する必要があり、そのようなことが起こりやすいのがペニスをヴァギナに挿入するセックスになります。

また、他にもオーラルセックス(フェラチオやクンニリングスも含む)、アナルセックス、ディープキスなどでも感染するリスクがあります。
特にこれらの条件によって発生しやすいのが真菌系の病気でヴァギナの場合には高温多湿になるためペニスと比べて感染するリスクが高くなります。
男性でも包茎の場合には亀頭部分が高温多湿になるため感染率は高くなります。
一方でウイルスや細菌などは傷から体内に侵入する傾向にあり、もともと傷がある状態で行ったり、また激しいセックスなどで傷ついた場合には感染するリスクが高まります。
いずれにしてもそれぞれの特徴に合わせて感染率は変わってきますし感染経路も異なります。

すでに感染していると他の病気に感染しやすくなるといったものもあります。
治療せずに放置することは周囲に感染を広げるだけでなく新たな病気に感染するリスクを増大させ、その結果、治療そのものが困難にさせてしまう可能性があります。
このため性病が疑われる症状が出た場合には病院で治療することが重要です。
また検査そのものは保健所などでも行うことができますし、自宅でも通販型検査キットを使えば確認することができるようになっています。

性病の治療ができる病院は何科?

性病の検査は病院、保健所、通販型検査キットの3種類があります。
手軽に行えるのは通販型検査キットですが、広範囲の検査を行うには相当のお金が必要です。
また健康保険の適用外ですから周囲にまったく知られたくないといった場合にのみ有効な手段です。
一方で保健所のメリットは匿名で検査を受けることができますし検査費用も無料です。
これは性病の感染拡大を予防するために行われているためですが、デメリットとしては検査日程が限定されていることや検査できる項目が少なく疑われる性病が検査できない可能性があります。
また保健所によっては人数が制限されている場合もありますし、検査結果も時間が掛かります。
いずれにしても感染が分かった場合には病院に行かなければなりませんから、無料で検査したいといった人以外には不向きです。

このため性病の検査および治療をするのであれば病院に行くのがベストな選択です。病院には多くの診療科があり、何科に行けば良いのか迷います。
また性病を見てくれるのは何科と言われると男性と女性によって少し異なります。男性の場合には泌尿器科があり女性の場合には産婦人科があります。
また総合的に見てくれるのは内科と性病科です。
ただデリケートな問題ですから多くの病院では男性向けと女性向けに特化しているところがほとんどで、行くのであれば男性であれば泌尿器科、女性であれば産婦人科が一般的に性病が疑われるさいに行く診療科になります。

なお、誤診しやすいものとしては口や咽頭への感染です。
この場合には性病とは思わずに風邪などと思って耳鼻科に行く人も多くいます。
しかし耳鼻科でも症例の経験が少ない医師の場合には、明らかな症状が出ていなければ風邪など別の症状と判断して感染に気付けないケースもあります。
いずれにしても口や咽頭の症状で一向に改善せず、また感染の心当たりがある場合には性病検査を行っておくことが大切です。

いずれの病院の診療科でも基本的な流れとしては問診や触診によって感染の診断を行い、また検査を行い感染の有無を確認し、それぞれの病気に対して治療を行っていきます。
治療は投薬によるもので、ウイルスであれば抗ウイルス薬、細菌であれば抗生物質、真菌であれば抗真菌薬、寄生虫であれば抗寄生虫薬が処方されます。
ウイルスや細菌の場合には体内に侵入している状態ですから飲み薬が中心です。
真菌や寄生虫は表面に存在している場合には塗り薬が使われますが、症状が重い場合には内服薬も使われます。
症状がそれほど重くない場合にはほとんどが投薬による治療が中心で、治療方法も確立されていますから、診断さえ間違わなければそれほど怖い病気ではありません。
なお、患部を清潔にすることも治療をはやめる上で重要で、膿んでいるといった場合には膿を取り除くといったことや患部を清潔にするといった処置も行われるケースもあります。

性病は完治するの?

性病は完治するかといえば、残念ながら完治できるものと出来ないものがあります。そもそも性病とひとまとめにしていますが、多種多様でそれぞれに特徴があります。
投薬で完治できるケースもあれば、自然治癒するケースもあります。
いずれにしても濃厚な接触によって感染する病気ですから飛沫感染や空気感染をする病気と比べて予防がしやすいのも性病の特徴です。

完治するものとしては細菌、真菌、寄生虫などです。
これらは比較的大きなものですから抗生物質や抗真菌薬、抗寄生虫薬が効果的に効きますし、棲息する部位も限られますから完治は可能です。
治療期間も1週間から2週間程度ですが、これらは症状が悪化していない場合のケースで、症状が悪化しているとさらに時間が掛かります。
ほとんどの性病はこれらが原因ですから性病は完治できるものといえます。
しかし一方で完治しないものとしてはウイルス系でHIV(AIDS)、C型肝炎、性器ヘルペスの3つがあります。

HIVやC型肝炎とは

HIVとはエイズの元となるウイルスのことです。HIVに感染した段階では重篤な症状が発生していません。
感染直後には風邪に似た症状が出るといわれますが、その後は長い潜伏期間があって発症すると身体の免疫機能が著しく低下して複合的な病気を発症して死に至ります。
現代でも発症すると助かる確率は極めて低いものですが、発症を抑える薬があるためHIVへの感染が分かった時点で発症していなければ薬の服用によって普通に生活することができます。
一方でC型肝炎ウイルスも同様ですが、こちらは肝臓の機能が低下する作用であるためエイズと比べて発症後もある程度の治療が可能です。

なお、HIVとC型肝炎ウイルスは弱いウイルスで空気に触れると死んでしまいます。
また感染率そのものも低く、体液でも血液による濃厚接触でなければ感染するリスクは低いとされます。

ヘルペスウイルスとは

一方でHIVやC型肝炎ウイルスよりも身近な存在であるのがヘルペスウイルスです。ヘルペスは主に口周りや口の中、性器周辺やお尻まわりに発症するものです。
ヘルペスウイルスといっても実際のところはさまざまな種類のウイルスが存在し、それぞれのウイルスによって症状や感染箇所もさまざまです。
ヘルペスウイルスの数は160種類以上存在し、このうち人間に感染するのは8種類です。
さらに分類すると単純ヘルペス1型と単純ヘルペス2型があります。1型は口や目などで主に上半身で発症し炎症を引き起こします。
また2型は主に下半身で発症し性器周辺のほか新生児や髄膜炎、脊椎炎を引き起こします。
いずれも薬によってウイルスの活動を低下させることで症状を抑えることができますが、1型は三叉神経節という脳神経に潜伏し、また2型は脊髄神経に潜伏します。
これらのウイルスを完全に排除することは出来ないため将来的に再発するリスクがあります。
またヘルペスウイルスは比較的強いウイルスで体液に含まれており死滅しないので傷口などから感染するリスクがあります。
ヘルペスに感染した場合はバルトレックスで治療することが殆どです。バルトレックスは再発を防ぐ効果までありますので、正しい方法で服用して再発までしっかりとケアしましょう。
現在医薬品は通販で購入することができ、バルトレックスも例外ではありません。価格も病院処方より安く済みますのでバルトレックスを通販で買うのがおすすめです。

性病の感染経路とそれに伴う予防法

性病はいずれも人間同士の濃厚な接触によって引き起こされるものです。このため濃厚な接触という特殊な条件下にあるため感染経路そのものは限定されています。
感染経路としては皮膚や粘膜などがある程度の時間、接触した状態や、また感染した体液が付着したり、それが体内に侵入するといったものです。
体液としては精液、愛液、唾液、血液などがありますが、これらに病原が含まれていると感染する危険は存在します。
ただし人間には免疫力があって、例え含まれている体液が身体に触れたとしても必ずしも感染するというものではありません。
このため過度に恐れる必要はありませんし、飛沫感染や空気感染と比べても感染経路が特定されているので予防も出来ます。

性病感染を防ぐためのコンドームは必須

基本的に性病は直接接触することによって感染しますが、性行為のさいにもっとも体液が交わる可能性があるのが精液と愛液です。
これらの接触を防ぐことが予防になり、このための有益な方法がコンドームです。
コンドームは避妊のための道具としてよりも性病予防としては極めて効果が高く、また安価に行える方法です。
コンドームを装着で直接の交わりを防ぐことができるので感染を防ぐことができます。
ただしコンドームではすべての性病で一定の予防効果がありますが、感染の危険性がゼロになったわけではないことに留意する必要があります。

特にウイルス系のHIVやC型肝炎などの場合には血液によって感染します。このため生理や怪我などによって出血がある場合には控えることが重要です。
この場合にはウイルスが含まれた血液が傷口などに触れることによって感染する可能性があります。またアナルセックスも危険な行為とされます。
これは男女に限らないことで、この理由としてはヴァギナ(膣)とは異なって傷が付きやすい状態であるためウイルスが侵入する可能性が高いためです。
特にHIVにおいては男性の同性間で感染者が多い理由は、アナルセックスに起因されます。

いずれにしても現状ではコンドームがもっとも有効な予防法と言えますが、それ以外にも洗浄も重要です。
寄生虫、細菌、真菌などは表面に付着した時点では感染した状態ではなく清潔にすることによってその増殖を阻止することができます。
増殖を阻止できれば感染を予防することができます。このためセックス後のヴァギナの洗浄は予防に一定の効果があります。
またオーラルセックスも感染源となるためイソジンなどを用いたうがいも予防に効果があります。
特に不特定多数の人と性的な関係を持ってしまった場合には蔓延させないためにも予防に注意する必要があります。

なおHIVは予防することはできませんがC型肝炎ウイルスの場合にはワクチンを接種しておくことである程度の感染を防ぐ効果が期待できます。
この場合には自費で高価ですがウイルス系の性病では唯一予防接種によって感染を防ぐことが期待できる方法です。

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